デリバティブ偏愛家の日記

米株ポート運用が驚く程下手だったので反省する

どうも、デリバ亡者です。

“デリバ”と名前に付いていますが、稀にデリバティブでないものも取引しています。今年の上旬に米個別株をいくつかロングショートしていた時期があり(しかもほぼ裁量で)、最近また米株が過去最高値を更新する中、放置していたらどうなっていたのか確認してみようと思います。

 

前提

大まかな方針

証券口座に入金している資金はほぼ先物証拠金用と考えていますが、それでも全額を使ってポジションを組むことは無く、かつ大して保有期間も長くないので、そうすると結構な余剰資金が生まれます。で、まあ寝かしておくのもなぁと思い、薄利で良いから何か持っておくか、ということで検討してみました。結果として、

「薄利で良いから低リスクで、将来性のある銘柄をロングし、指数をショートする」

という方針にしました。

 

保有銘柄の検討

個別株を実際に裁量で保有するのは初な上に、財務分析系も得意では無いので、完全に過去の株価データと「自分がユーザーとして良いと思うか」という軸だけで選定するという恐ろしい手法を採りました。そのため素人感満載なポートフォリオになっています。

保有銘柄

  • アップル(AAPL):全くアップルファンではないけれど、Mac Book Proは買ってみて純粋に質が高いなと思い、候補に。ハードだけでなくソフト面でも収益力があるので、将来性はあるものと判断しました。
  • Amazon(AMZN):ECサイトは使い易いし、結局色々調べてもAmazonが一番安い、というオチが多く利用場面も多いかなと。また、AWS(Amazon web services)は現状サーバやDBの運用において、使い勝手の良さやコスト面で重宝しており、二つの要素で魅力的と判断しました。
  • アリババ(BABA):これは少し変則的で、中国の経済成長、特にWeb、IT方面での成長余地を考えて候補にしました。普通に上海株指数先物のロングにせずに、業種をある程度絞りたかったので、筆頭のアリババに。
  • Google(GOOG):クラウド関連のサービスが結構便利かと。また、技術革新において先導的な役割を担っているのが好印象なので候補に。
  • ProShares Short S&P500(SH):指数ショート用。

「いや、普通にFANGじゃねーか!!」というお叱りをいただきそうな内容ですね。確かにクソミーハー(しかも一周遅れ)なポートフォリオですが、逆に今回入れていないものにも一応理由があります。

非保有銘柄

  • Facebook:純粋にUIが使い易いかと言われると謎だな、と。また、結局SNSはどれもそうなんですが、「友人が皆やってるから、自分もやる」という程度で、積極的にこのサービスを選んでいないな、と考えたので除外しました。
  • Netflix:使ったことが無い(おい)
  • Twitter:別に無くても困らないな、と(Twitter民への宣戦布告)
  • Tesla:電気自動車自体の将来性は感じますが、そもそも免許すら持ってないので、製品の価値を判断出来ませんでした(おい)

「ほとんど使ってないだけじゃねーか!!」というお叱りをいただきそうですが、分からないものは買わない、というだけです。

 

分析

さて、銘柄は決まったものの、「それをどういう比率で保有するか」を考える必要があります。簡素なものだと、全銘柄の時価総額を一致させる方法がありますが、あれは各銘柄のボラも相関も無視することになるので、荒削り過ぎる印象があります。なので、まずは各銘柄の値動きを分析します。

 

HV推移

各銘柄の20日HVを年率換算したものです。参考にVIXも入れてあります。大よそ想定通りですが、指数が最もボラが低く、BABAが一番高い水準にいます。HV特有の崖が随所に見られますが、まあこれは計算方法側の仕様です。比率を決める方法として、ボラ×時価総額を一致させる方式は、ある程度平滑化しないと生データではブレが大きくなりそうです。

 

β

βは指数に対する感応度です。この場合、ショートするS&P500が1%上昇した場合にどう反応するかを計算することになります。これもまた過去20日で計算しました。

これも結構な動きになるので、更に移動平均を計算して平滑化します。

大よそ各銘柄1~1.5の間を変動するイメージでしょうか。

 

保有比率計算

これらの計算結果を踏まえ、以下を計算します。

  • ボラ×時価総額の合計値
  • β×時価総額の合計値

ここで、SHはショート扱いなので-1倍して、合計値が0に近い比率を目指します。ただ、上の二つはほぼ確実に乖離した比率を最適値として出すので、両者を平均化することでモデル自体のリスクを減らします。

検討当時の具体的な計算過程のデータが手元に残っていないのですが、最終的に確定した保有比率は以下の通りでした。

AAPL AMZN BABA GOOG SH
Lot 8 1 7 1 200

これで、当時のポートフォリオの時価総額は約11,000ドル。これを1取引単位として、複数回に亘って最大10単位程度まで増やす想定で考えていました。勿論、HVやβは都度再計算して、その時点での最適比率になるように購入株数を調整します。

 

PLの推移

さて、気になるPLですが、仮に2016年の夏頃から保有した場合の推移が上図です。保有比率の計算に使ったHVやβは2018年の初旬のデータを使っているので、過去分を検証するのは正確とは言えないので要注意ですが。

トランプショックで指数含め全体が下落した際に、指数の戻りの方が早く、暫くマイナスで推移しています。その後は緩やかに回復して右肩上がりの状態です。

PLだけのグラフも載せておきます。

なんと、執筆時点(2018/8/29)でも堅調に推移してますね…さて、最後に筆者がこのポートフォリオを組んだタイミングと、売却したタイミングを書き加えます。

我ながら惚れ惚れする程下手ですね…簡単に経緯を説明すると、

  1. 最初2単位購入した後に、Facebookの個人情報問題が発覚してFANG株売りに
  2. 下落局面で追加+SHは若干裁量でポジション量調整
  3. さらにTeslaの事故も発生してFANG株売り加速
  4. 最後はまあ何とか利食いして終了
  5. 今見たらまだ上がってたorz

 

感想・考察等

最終的に期間内(約2ヶ月)の収益率(実現利益÷時価総額)は1%程でした。正確には米株は全てレバ3倍の信用取引だったので、証拠金ベースで見れば3%程です。やってみて分かったことですが、

  • 「FANG」等と”イマドキ”の株でまとめられている以上、結局持っていないFacebookやTeslaの影響を結構な割合で受ける→恐らくその辺りをまとめて保有している投資家が、とりあえず全部売る、という行動を取っている可能性大
  • ショートする指数側のポジション量を増減することで、ポート全体の指数に対するリスク量を調整する、という操作は大よそ上手くいった(株式市場全体の急落場面でSHを多めにし、逆に落ち着いたらSHを少なめにする、等)
  • マーケットデータ購読料を考えると、5単位以上は積まないと魅力的な収益率にならない
  • 各種パラメータの再計算等のメンテナンスコストを考えると、手間は同じでも圧倒的に先物ロングショートの方が収益率は高いので、本当に補助的な利益にしかならない

また、今回ポートに入れてないのに足を引っ張ってきたFacebookとTeslaは逆にショートすべきだったのでは、という考え方もあります。ただ、「分からないから買わない」としたのに「分かってなくても売る」とするのは結構な飛躍になるので、根底のコンセプトが崩れそうだなぁとは思います。まあそんな事考えずに、ショートするのはSHなんかではなくて、それこそ日本の銀行株ETFだったのでは…とも思いますが。また気が向いたら再開しようと思います。

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