デリバティブ偏愛家の日記

2019/11 第1週 米金利分析

 1.イールドカーブ

縦軸に利回り、横軸が満期までの日数。指定日は前回記事を投稿した時の基準日(10/25)の水準。

■10/28
・米中通商協議について、トランプが「少し早く進んでいる。予定よりかなり前に進んでいる」とどっちなんだよと思うような発言でリスクオン→S&P500は過去最高値更新
・EUは英国の離脱期限を2020年1月末に延期することに同意→一旦10末の合意なき離脱は回避
・ただ、英議会はボリスが提案した早期総選挙実施の動議を否決(3度目)

■10/29
・前日には、11月のAPECにて米中通商協議の第一段階について合意する期待が高まっていたが、米政権担当者がこれを否定したことで振り回される形に
・英下院は12/12に総選挙実施することを可決
・全体にFOMC前で動き鈍い

■10/30
・米GDP、ADP雇用統計は予想を上回る
・FOMCは25bp利下げしたものの、今後の一段の利下げが一旦休止する可能性を示唆
・とは言え利上げを検討していないことを会見で伝え、タカ派化は否定
・それまで死んだように動かなかったUSDJPYは、FOMCを受けて往って来いの雑な値動き

■10/31
・中国製造業PMIの数値悪化
・米中通商協議に関し、中国側が長期的貿易合意の実現性に疑問を抱いている、との報道でリスクオフ

■11/1
・NFPはGMストライキの影響で弱めの市場予想だったが、実際には大して影響を受けておらずリスクオンに
・ISM製造業指数は予想以下、かつ50未満が3ヶ月連続した

Fedはタカ派化を否定したことを受けて、週後半に金利は全体に低下。

2.中期イールド

主要年限(先物が存在する年限)の中期推移。

3.中期スプレッド

主要年限同士の差分(スプレッド)。計算式は5Y-2Y。

久々に2-5が0近傍まで戻ってきている。

4.中期バタフライ

バタフライとは、短い年限と長い年限に買い(売り)、その間にある年限を売る(買う)取引手法で、イールドカーブの形状に注目するもの。「2-5-10」の計算式は以下。「2-5-10」が左軸、「5-10-30」が右軸。

5Y×2 – (2Y + 10Y)

5.短期イールド変化

100営業日(約5ヶ月)前を基準1として、そこから各主要年限の金利がどう変化したか。

6.短期10Y vs 5-10

左軸に10Y金利、右軸が5Y-10Yスプレッド。データは過去100営業日分。

7.長期10Y vs USDJPY

過去1,000営業日の10Y金利(左軸)とUSDJPY(右軸)の推移。

8.短期10Y vs USDJPY

データは全く上と同じで、期間が100営業日。

USDJPYは今年夏以降に幾度となく109円付近で反落しているが、今回もその形。米株が高値を更新しているが米金利に足を引っ張られている印象。

9.短期為替相関

主要年限それぞれと、USDJPYの相関係数の推移。相関係数は前日比を過去20営業日分使って計算。

10.長期10Y vs S&P500

左軸が10Y金利、右軸がS&P500指数。

11.金利インプライドボラティリティ推移

左軸が10Y金利、右軸がその先物オプションのIV(TYVIX)。

他アセットが比較的落ち着く中、一人だけ高水準だった米債IVだが、金利水準がトレンドが出にくい水準で落ち着いたことや、一旦Fedが追加の利下げを控えるとの見方から低下した。

12.為替・金利インプライドボラティリティ推移

左軸がUSDJPYのIV(JYVIX)、右軸が10Y先物オプションのIV(TYVIX)。

13. 為替・金利インプライドボラティリティパフォーマンス比較

左軸は200営業日(約10ヶ月前)を1としたUSDJPYのIV(JYVIX)と10Y先物オプションのIV(TYVIX)。右軸はJYVIX÷TYVIX。

14. 為替・金利インプライドボラティリティとVIXの比較

左軸がJYVIX÷VIXとTYVIX÷VIX、右軸はVIX指数。

15.10Yスワップスプレッド推移(未更新)

左軸が10Y金利(10Y国債利回り)、右軸が10Yスワップスプレッド(10Yスワップ金利 – 10Y国債利回り)。

※データ取得元の仕様変更でデータ更新出来ず。

16.5Y、10Yスワップスプレッド推移(未更新)

左軸が5Yスワップスプレッド、右軸が10Yスワップスプレッド。

※データ取得元の仕様変更でデータ更新出来ず。

総括

総括でも何でもなく、簡単な為替のIV分析を。

相変わらず混迷を深めるBrexitだが、GBPのIVは一旦の進展を受けて急落中。

EURはネタが無いのか、最早年末モードに突入しつつあり、IVは年初来安値が視野に入ってきた。確かにECB総裁交代タイミングで動きが出にくいのは事実。

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